英検の単語、どう覚える?

大人なら誰もが一度は経験したことがある単語帳学習。
今改めて振り返ってみて、どう感じますか?

単語帳学習は効果的だった?
それとも苦行だった?

単語帳学習への感想は人それぞれだと思いますが、一つ共通しているのは、私たちが学生だった頃と今とでは、子どもたちに求められる英語力が変わってきているということです。

ご存知の方も多いと思いますが、現在の英検や大学入学共通テストでは長文読解が大きな比重を占めています。限られた時間の中で大量の英文を読み、内容を正確に理解できるかどうかが、合否を大きく左右します。

そこで必要になるのは、単語の日本語訳を答えられるだけの語彙力ではありません。英文を読んだときに単語の意味を瞬時に理解し、文章全体の内容を素早くつかめる語彙力です。

単語を一つずつ日本語に置き換えながら読んでいては、どうしても時間がかかります。知っている単語は多いのに、長文読解になると苦戦する子がいるのもそのためです。

当スクールでは、英語多読を中心とした学習を行っています。これまで多くの子どもたちが物語を読みながら語彙を習得し、英文を読むスピードを伸ばしていく様子を見てきました。

文章の中で学ぶ利点

実は文章の中で単語を学ぶことには、大きな利点があります。

例えばrunという単語。
「走る」という意味でよく知られていますが、「店を経営する」という意味でも使われます。文章の中で単語に出会うことで、前後の文脈から意味を理解し、実際の使い方も一緒に学ぶことができます。

こうした学習法を取り入れた教材として、英検対策でよく知られているのが『文で覚える単熟語』です。
現に当スクールでも活用をしていますが、英検に必要な重要語彙を文章の中で学べる非常に優れた教材です。

一方で課題があります。
それは説明文を中心に構成されていることです。こうした文章を読むことが得意な子には適した教材ですが、難しく感じる小中学生も少なくありません。

つまり英語を理解する以前に、扱われているテーマについてある程度の知識や理解があることが前提となる教材なのです。

そこで注目したのが、物語を使った学習です。

子ども向けの歴史漫画を思い浮かべてみてください。
幼い子であっても、歴史漫画を通して複雑な人物関係や出来事の背景、時代の流れまで驚くほど詳しく覚えていることがあります。登場人物の行動や感情、出来事の原因と結果が一つのストーリーとしてつながることで、難しい内容も理解しやすくなるからです。

これは英語学習にも応用できます。

例えば、英検2級でも扱われるエネルギー問題。

地球温暖化を防ぐためには、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを増やすことが大切です。

しかし、なぜ世界中の発電所をすぐに切り替えることができないのでしょうか?

説明文では難しく感じるこうした問題も、物語なら、太陽光発電を導入した町で雨の日が続き、電力が不足してしまう場面や、風力発電所の建設をめぐって住民の意見が対立する様子を通して、具体的に理解できます。

物語は難しいテーマを避けるためのものではなく、難しいテーマを理解するための有効な学習方法なのです。

そして物語にはもう一つ大きな利点があります。

それは続きを読む楽しさがあることです。
説明文では単語を覚えることが学習の目的になりがちですが、物語には登場人物がいて、出来事が起こり、次の展開が待っています。

開発の裏話

ここで一つ、開発の裏話をご紹介します。

教材開発で最も時間をかけたのが、英検に必要な語彙と、物語としての面白さを両立させることでした。

現在はAIを使えば、指定した単語を含む英文を簡単に作れます。ところが、数百、数千もの重要語彙を計画的に配置し、文法の難易度を調整しながら、子どもたちが楽しめる物語に仕上げることは容易ではありません。

必要な語彙が抜けていないか、物語の展開に矛盾がないか、内容が子どもたちにとって理解しやすいものになっているか。一つずつ確認し、修正を重ねてきました。

こうして英検4級から2級までの重要語彙約3,200語を収録し、4人の主人公が登場する物語を通して英語を学べる、新しい多読教材が遂に完成しました。

Academia Readersを使った英検多読コースに興味がある方は、ぜひ一度、体験レッスンにお越しください。