英語多読アカデミアでは、何年も前から英語多読について発信を続けてきました。
英語や多読への思い、効果的なやり方、学習の工夫など、できる限りたくさんの情報をお届けしてきたつもりです。

しかし最近になって少し「ズレ」を感じることが増えてきました。

きっかけは、SNSをご覧くださっている保護者の方や英語講師の方からいただく声です。

「投稿内容を参考に多読を続けても、アカデミア生徒さんのように英語力がつきません…」

具体的には、こんなお悩みが多く寄せられます。

英語多読を続けても
・英語を話せるようになっていかない
・ORTの中盤を超えられない
・チャプターブックや英字新聞まで進めない
・英検に合格できない

こうした声を伺うたび、私たちも「伝えることの難しさ」を痛感します。

「投稿内容」というのは、おそらく「3回読み」や「理解度を確認しよう」という指導を指しているのだと思います。
しかしこれはアカデミアでやっていることのほんの一部にすぎません。

さらに、世の中でよく語られる「英語多読のイメージ」も誤解を生む原因のひとつです。

例えば──
「単語は覚えなくてもいい」「文法も教えなくていい」「英語をたくさん浴びれば、自然に話せるようになる」
そんなふうに言われることもあります。

ただ、これは一部の条件がそろった人にしか当てはまりません。
例えば乳幼児期から英語環境で育ったお子さんや、すでに一定の知識を持つ大人の学習者などです。

大半のお子さんにとっては、このような多読学習で英語力がつかないことをわかっているので英語多読アカデミアでは、単語・文法・スピーキングをすべてをカバーしています。

特に誤解されがちですが、英文法においては、初級段階からしっかり組み込んでいます。
学校のように文法の説明ばかりするわけではありませんが、「文法を取りこぼさないカリキュラム」を徹底しています。

また、物語だけ読んでいると語彙が偏るため、専用カリキュラムで語彙力を強化しています。
スピーキングに関しても、戦略を立てて伸ばしています。

もし本当に「3回読み」だけでスピーキングも英検もクリアできるなら、受講して頂く意味がありません。

実際、英語多読アカデミアでは再入会される方がとても多いのも特徴です。
一度やり方を覚えて「自分でやってみよう」と家庭学習に切り替える方もいらっしゃいますが、思うように伸びず、再び戻ってこられるケースは少なくありません。
また、中学受験が終わったタイミングで改めて英語学習を始めるために戻ってくるお子さんも毎年たくさんいます。

英語多読で結果を出すのは、想像以上に大変です。

特に小学生以降にスタートする場合、多読でビギナーレベルを突破するのは本当に難しい。
なぜなら、英語中級者を上級者に引き上げるよりも、初級者を中級者に持っていく方が何倍も大変だからです。

英語をほとんど話せない・読めない状態から、絵本をスタートして英字新聞まで到達させる。
さらに「英語で自分の言葉を話せる」レベルまで導く──

これは英語教育に携わる方なら、その難易度をご存じだと思います。

だからこそ、もし「多読で思うように伸びていない」と感じたら、できるだけ早くプロの力を借りることをおすすめします。
なぜなら、英語学習の中で一番時間がかかるのがビギナーレベルの突破だからです。

もちろん、プロといっても英語多読アカデミアである必要はありません。
大切なのは、多読で成果を出す方法を正しく理解し、実際に多くの生徒を伸ばした経験を持つ先生に出会うことです。

子どもの時間は有限です。ぜひ上手に学習戦略を立ててみてください。